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会社名と事業概要
会社名: コーセル株式会社
事業概要: コーセル株式会社は、主に電源機器の製造・販売を行う専門メーカーです。具体的には、ユニット電源、オンボード電源、ノイズフィルタなどの製品を提供しており、国内外の市場向けに展開しています。
経営状況の全体的な概要
2024年5月期のコーセル株式会社の連結業績は、売上高41,437百万円(前年同期比17.5%増)、営業利益6,912百万円(同40.3%増)、経常利益7,850百万円(同48.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,169百万円(同63.5%増)となりました。これは主に、増産対応や売上高の大幅な増加、変動費比率の低下による収益力の上昇、為替影響によるものです。
財務状況、業績予想、リスク要因、戦略的な視点からの詳細分析
財務状況
- 総資産: 54,397百万円(前年同期比57億29百万円増加)
- 純資産: 47,257百万円(前年同期比49億44百万円増加)
- 自己資本比率: 86.6%(前年同期86.7%)
キャッシュ・フロー
- 営業活動によるキャッシュ・フロー: 55億31百万円(前年同期は10億31百万円)
- 投資活動によるキャッシュ・フロー: △18億26百万円(前年同期は6億76百万円の得)
- 財務活動によるキャッシュ・フロー: △16億2百万円(前年同期は△21億16百万円)
業績予想
2025年5月期の連結業績予想は以下の通りです:
- 売上高: 38,000百万円(前年同期比8.3%減)
- 営業利益: 5,319百万円(同23.1%減)
- 経常利益: 5,444百万円(同30.6%減)
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 3,692百万円(同28.6%減)
- 1株当たり当期純利益: 111.32円
リスク要因
- 市場リスク: 世界経済の不安定さ、特にインフレの長期化や政策金利の引き上げ、中国経済の低迷などが業績に影響を与える可能性があります。
- 為替リスク: 為替変動が業績に与える影響は大きく、特に円安が利益に寄与する一方、円高がマイナス影響を及ぼす可能性があります。
- 供給チェーンリスク: 部品材料の調達状況が業績に直結するため、供給チェーンの強化が重要です。
戦略的な視点
- 品質保証体制の強化: 経営理念である「品質至上」を核に、品質保証体制を強化。
- サプライチェーンの強化: 受注変動に強い生産体制の構築。
- 新製品開発力の強化: 新製品の開発と市場投入を継続的に行い、売上拡大を図る。
- 顧客密着営業活動: 顧客との関係強化を図り、訪問営業による拡販活動を増やす。
- 海外市場の開拓: 海外市場における販売網の強化や新規顧客の獲得に注力。
特に業績予想においては、世界経済の景気後退懸念や市場環境の変化が見込まれ、売上高や利益の減少が予測されていますが、新製品開発や品質保証体制の強化など、戦略的な取り組みによる影響が期待されています。