会社名と事業概要
会社名: 株式会社ヤガミ
事業概要:
株式会社ヤガミは、理科学機器設備、保健医科機器、産業用機器を中心に多岐にわたる製品を提供しています。主な製品には、学校や研究施設向けの実験器具や収納設備、AEDや医療機器、そして半導体製造装置などの産業用機器が含まれます。同社は国内外で広く事業を展開しており、教育分野や医療分野、さらには産業分野において確固たる地位を築いています。
全体的な経営状況の概要
2024年4月期において、株式会社ヤガミは売上高が10,545百万円、営業利益が1,861百万円、経常利益が1,883百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が1,203百万円を記録しました。売上高は前年同期比で3.2%減少しましたが、営業利益と経常利益はそれぞれ1.7%および1.5%増加しました。純利益も前年同期比で2.2%増加しています。
詳細な経営状況の分析
財務状況:
- 総資産: 総資産は18,484百万円で、前年同期比で増加しています。
- 純資産: 純資産は14,120百万円で、前年同期比で増加しています。自己資本比率は72.2%と、非常に高い水準を維持しています。
業績予想:
- 短期的見通し: 2025年4月期の連結業績予想としては、売上高が10,340百万円(前年同期比1.9%減)、営業利益が1,710百万円(同8.2%減)、経常利益が1,730百万円(同8.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,110百万円(同7.8%減)と見込まれています。主な要因として、コロナ禍による特需の終息や、教育分野の予算縮小が挙げられますが、一方で半導体関連産業や国内市場での需要は堅調に推移すると予測されています。
リスク要因:
- 経済環境: 国内外の経済環境の変動、特に欧米での金融引き締めや地政学的リスクが事業に影響を与える可能性があります。
- 競争: 教育分野や医療分野での競争が激化する中で、新規案件の獲得や既存顧客への対応が重要です。
戦略的視点:
- 市場拡大: 同社はICT化対応の理科実験機器や校舎改修に伴う設備の提案を進め、民間分野においてはAEDや医療機器の拡販を推進しています。また、半導体関連企業への保温・加熱用電気ヒーターの販売強化も戦略の一環としています。
- 品質向上とサービス体制: 連結子会社の平山製作所を通じて、滅菌器や環境試験装置の品質向上とアジア地域での競争力強化、さらに欧米市場への販売網拡充を図っています。
総括すると、株式会社ヤガミは堅調な財務基盤を維持しつつ、戦略的な市場拡大と品質向上に注力しています。特に、半導体関連分野や教育分野での需要に対応することで、今後の成長を目指しています。