決算銘柄:壱番屋

会社名と事業概要

株式会社 壱番屋

事業概要: 株式会社壱番屋は、カレー専門店「カレーハウスCoCo壱番屋」などを展開する飲食業企業です。国内外での直営店およびフランチャイズ店舗の運営を行っており、各種飲食事業を展開しています。また、飲食事業に付帯する業務も行っています。

経営状況の全体的な概要

株式会社壱番屋の2025年2月期第1四半期の連結業績は、売上高142億53百万円(前年同期比10.5%増)、営業利益10億86百万円(同13.7%減)、経常利益11億55百万円(同12.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益8億48百万円(同3.8%減)でした。売上高は増加しましたが、利益面では減少しています。

財務状況、業績予想、リスク要因、戦略的な視点からの詳細な分析

財務状況

  1. 総資産: 前連結会計年度末に比べて12億39百万円(2.8%)減少し、42,793百万円。
  2. 純資産: 前連結会計年度末に比べて1億88百万円(0.6%)減少し、31,189百万円。自己資本比率は71.7%。
  3. 流動資産: 現金及び預金の減少19億77百万円、売掛金の増加3億86百万円。
  4. 流動負債: 前連結会計年度末に比べて9億47百万円(13.2%)減少し、62億56百万円。主に未払法人税等の減少。

業績予想

  1. 第2四半期累計: 売上高29,700百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益2,400百万円(2.7%減)、経常利益2,500百万円(4.1%減)、当期純利益1,400百万円(1.3%減)。
  2. 通期予想: 売上高61,500百万円(前年同期比11.5%増)、営業利益5,200百万円(10.3%増)、経常利益5,400百万円(7.5%増)、当期純利益3,100百万円(15.4%増)。

リスク要因

  1. コスト増加: 食材の仕入価格、人件費、物流費の増加。
  2. 市場環境: 消費者行動の変化、競合他社の動向。
  3. 経済環境: インフレや為替の変動。

戦略的な視点

  1. 国内市場: テレビCMや限定メニューの販売などを通じて客数増加を図る。配達代行価格やテイクアウト価格の改定により客単価の向上。
  2. 海外展開: アメリカ市場の堅調な推移を活かし、他の海外市場での売上増加を図る。中国での不採算店舗の撤退と新規出店のバランスを図る。
  3. 子会社事業: 愛知県への新規出店や新しいセントラルキッチンの稼働により、ラーメン業態の売上拡大を目指す。

結論

株式会社壱番屋は売上高の増加を達成していますが、コスト増加により利益面では減少が見られます。財務状況は健全であり、今後の業績予想もポジティブです。戦略的には、国内市場でのマーケティング強化と海外展開のバランスが重要です。特に、アメリカ市場の成功を他の海外市場にも展開し、全体の収益基盤を強化することが求められます。