決算銘柄:積水ハウス(1928)

会社名と事業概要

会社名: 積水ハウス株式会社 (Sekisui House, Ltd.)

事業概要: 積水ハウス株式会社は、日本国内および海外で戸建住宅、賃貸住宅、リフォーム、不動産開発、都市再開発、環境保全など、幅広い事業を展開する住宅メーカーです。主力製品には、エネルギー効率の高い住宅「グリーンファースト ゼロ」、賃貸住宅「シャーメゾン」、高級分譲マンション「グランドメゾン」などがあります。また、環境に配慮した住宅の提供を通じて、ゼロエネルギー住宅(ZEH)の普及にも積極的に取り組んでいます。

経営状況の全体的な概要

2025年1月期第2四半期の業績において、積水ハウスは売上高が前年同期比27.1%増の1兆8,591億円、営業利益は25.8%増の1,571億円、経常利益は17.5%増の1,471億円、親会社株主に帰属する純利益は33.0%増の1,229億円を達成しました。米国におけるMDC Holdingsの完全子会社化が寄与し、特に国際事業の成長が顕著です。

財務状況、業績予想、リスク要因、戦略的な視点からの詳細な分析

財務状況: 2025年1月期第2四半期末時点の総資産は4兆7,203億円であり、前年同期に比べ大幅に増加しました。これは主にMDC Holdingsの完全子会社化に伴う販売用不動産の増加によるものです。負債も1兆1,639億円増加し、2兆7,227億円となっていますが、純資産の増加により自己資本比率は41.3%を維持しています。

業績予想: 2025年1月期の通期業績予想では、売上高は前年比28.7%増の4兆円、営業利益は18.1%増の3,200億円、経常利益は7.4%増の2,880億円、親会社株主に帰属する当期純利益は3.3%増の2,090億円が見込まれています。これにより、1株当たりの当期純利益(EPS)は322.56円となる予定です。

リスク要因: 積水ハウスは、原材料費や労働コストの上昇、為替変動、特に米国市場での住宅ローン金利上昇などのリスクに直面しています。また、国内市場では新設住宅着工件数の減少が見られ、今後の賃貸事業やリフォーム事業における成長戦略が重要となります。

戦略的視点: 積水ハウスは、環境配慮型住宅の拡大とともに、海外市場での事業展開を強化しています。特に米国での事業拡大を目指し、MDC Holdingsの完全子会社化を通じて市場シェアの拡大を図っています。また、積水ハウスはESG経営を重視し、ゼロエネルギー住宅(ZEH)やスマートホームの普及に注力しています。

コンセンサス予想との比較(EPS、売上高、ガイダンス)

項目 コンセンサス予想 実際の値 予想に対する実績 前年同期比
EPS(第2四半期) 189.74円 189.79円 上回る 33.0%増
売上高(第2四半期) 1兆8,500億円 1兆8,591億円 上回る 27.1%増
ガイダンス(通期EPS) 322.50円 322.56円 同程度 N/A

積水ハウスの第2四半期業績は、EPSと売上高ともにコンセンサス予想を上回り、通期ガイダンスもほぼ予想通りの水準です。