会社名と事業概要
会社名: MongoDB, Inc.
事業概要:
MongoDB, Inc.は、オープンソースのNoSQLデータベースを開発・提供する企業であり、主にクラウドベースのデータプラットフォーム「MongoDB Atlas」を展開しています。同社は、開発者向けのデータベースプラットフォームを提供し、データの収集、保存、処理を効率化するためのソリューションを提供しています。
経営状況の全体的な概要
2025会計年度第1四半期において、MongoDBの売上高は450.6百万ドル(前年同期比22%増)となりました。特にクラウドベースのMongoDB Atlasの売上は全体の70%を占め、前年比32%増加しました。顧客数も増加し、49,200人に達しましたが、Atlasの消費成長と新しいワークロードの獲得が予想を下回り、今後の影響が懸念されています。
経営状況の詳細分析
財務状況:
- 総売上高: 450.6百万ドル(前年同期比22%増)
- 粗利益: 327.9百万ドル(前年同期比73%の粗利益率)
- 営業損失: 98.2百万ドル(前年同期は68.5百万ドルの損失)
- 純損失: 80.6百万ドル(前年同期は54.2百万ドルの損失)
- 営業キャッシュフロー: 63.6百万ドル
- フリーキャッシュフロー: 61.0百万ドル
- 現金および現金同等物: 2.1億ドル
業績予想:
- 第2四半期FY25予想:
- 売上高: 460.0~464.0百万ドル
- Non-GAAP営業利益: 35.0~38.0百万ドル
- Non-GAAP純利益: 0.46~0.49ドル/株
- 通期FY25予想:
- 売上高: 1.88~1.90億ドル
- Non-GAAP営業利益: 168.0~183.0百万ドル
- Non-GAAP純利益: 2.15~2.30ドル/株
リスク要因:
- AIとデータプラットフォーム市場での競争激化
- 経済不況や金利上昇による影響
- クライアントの消費成長の鈍化
- 国際的な経済・地政学的リスク
戦略的な視点: MongoDBは、次の戦略を通じて市場シェアの拡大と技術革新を目指しています:
- AIの活用: AI対応アプリケーションのためのドキュメントベースのアーキテクチャを強化し、MongoDB AI Applications Program (MAAP) を通じてAIエコシステムを拡大しています。
- 新製品の投入: MongoDB 8.0のプレビューやAtlas Stream Processingの一般提供により、性能向上とリアルタイムデータ処理の強化を図っています。
- 市場シェアの拡大: ベンディゴ・アデレード銀行とのパートナーシップを通じてレガシーシステムからの移行を支援し、新しい市場でのシェアを拡大しています。
業績予想に焦点を当てた分析: 2025会計年度において、MongoDBは売上高と利益の増加を見込んでいます。特に、クラウドベースのMongoDB Atlasの成長が引き続き重要なドライバーとなるでしょう。しかし、消費成長と新しいワークロードの獲得が予想を下回ったことから、これらの要因が今後の成長に影響を与える可能性があります。競争圧力と経済不況のリスクを考慮しつつ、AIとデータプラットフォームの市場における競争力を強化することが重要です。MongoDBは、持続可能な成長を実現するために、技術革新と市場拡大に注力しています。