「PERが低い」「ROEが高い」——ニュースや証券会社のサイトでよく目にするこれらの言葉。意味と使い方を知ることで、企業の「割安度・成長性・安全性」を自分の目で判断できるようになります。この記事では、初心者が最初に押さえるべき主要指標を計算式・目安・注意点まで丁寧に解説します。
✅ この記事でわかること
📌 PER・PBR・ROEなど主要7指標の意味と計算式
📌 各指標の一般的な目安と使い方のポイント
📌 数字だけに頼らない正しい投資判断の考え方
株式指標とは?なぜ重要なのか
株式指標は、企業の状態を数字で表したもの。健康診断の血圧・血液検査値のように、企業の「健康診断結果」を客観的に知ることができます。
📊 割安・割高の判断
→ PER・PBRで確認
📈 成長性の把握
→ EPS・売上高成長率で確認
🛡️ 財務の安全性
→ 自己資本比率・ROEで確認
💰 株主への還元姿勢
→ 配当利回りで確認
⚠️ 数字だけに頼らない姿勢が大切
同じPER10倍でも、安定企業と赤字寸前の企業では意味がまったく違います。指標は投資判断の材料のひとつ。決算書・企業ニュース・業界動向と組み合わせることで、初めて精度の高い判断ができます。
初心者が押さえるべき主要株式指標
まずは「割安度」「成長性」「安全性」「株主還元」を判断する代表的な7指標を覚えましょう。
📊 PER(株価収益率)
計算式
株価
1株当たり利益(EPS)
= PER(倍)
意味:株価が年間利益の何倍まで買われているかを表す「割安度の指標」
⚠️ 利益が一時的に減るとPERが跳ね上がることがあるため、業績の安定性も確認する。同業種内での比較が基本。
📊 PBR(株価純資産倍率)
計算式
株価
1株当たり純資産(BPS)
= PBR(倍)
意味:株価が企業の「解散価値(純資産)」の何倍かを表す
⚠️ PBRが低すぎる場合は、市場から成長性を期待されていない可能性も。不動産・銀行などの資産型企業で特に重要な指標。
📊 ROE(自己資本利益率)
計算式
当期純利益
自己資本
× 100 = ROE(%)
意味:自己資本を使ってどれだけ効率よく利益を出しているかを表す「経営効率の指標」
⚠️ 自己資本が少ない(借入が多い)と一時的に高ROEになることがある。業種平均との比較が重要。
📊 配当利回り
計算式
年間配当金
株価
× 100 = 配当利回り(%)
意味:株価に対してどれくらい配当を受け取れるかを示す「株主還元の指標」
目安:3%以上で高配当株とされることが多い
割安な高配当株を具体的に探す方法については、高配当株の探し方完全ガイド|国内・米国おすすめ銘柄の選び方と注意点で実践的に解説しています。
⚠️ 配当利回りが高すぎる場合、業績悪化で株価が下落している可能性がある。利回りだけでなく配当性向や業績も合わせて確認する。
📊 EPS(1株当たり利益)
計算式
当期純利益
発行済株式数
= EPS(円)
意味:1株あたりどれだけ利益を稼いでいるかを表す。PERの計算にも使われる重要な数値。
✔ 過去数年のEPS推移を見ると企業の成長度がわかる。毎年増加していれば成長企業のサイン。
📊 自己資本比率
計算式
自己資本
総資産
× 100 = 自己資本比率(%)
意味:企業の資産のうち借金ではなく自己資本で賄われている割合「財務安全性の指標」
✔ 借入依存度が低いほど経営の安定性が高い。ただし業種によって適正水準が異なる(銀行など)。
📊 売上高成長率
計算式
当期売上高 − 前期売上高
前期売上高
× 100 = 売上高成長率(%)
意味:企業の売上がどれだけ伸びているかを示す「成長性の指標」
✔ 成長株を探す際に重要。過去3〜5年の推移を確認すると安定した成長かどうかがわかる。
指標を使うときの注意点
① 単独ではなく複数指標を組み合わせる
PER・PBR・ROEはそれぞれ測っているものが違います。1つの数字だけで判断すると失敗しがちです。
② 業種ごとの平均値と景気局面を考慮する
指標の「高い・低い」は業種や景気によって大きく変わります。
✔ 成長産業(IT・半導体):PER 20倍超でも普通
✔ 安定産業(銀行・電力):PER 10倍以下でも割安感が薄いことがある
③ 決算書やニュースと合わせて判断する
株式指標はあくまで「結果の数字」。その背景を知るには決算書・IR資料・企業ニュースの確認が不可欠です。
⚠️ 数字を見たら「なぜこの数値なのか?」を考える癖をつけましょう
📋 主要7指標 一覧まとめ
📊 割安・収益性を測る指標
PER:株価 ÷ EPS|日本平均15倍前後
PBR:株価 ÷ BPS|1倍以下は理論上割安
ROE:純利益 ÷ 自己資本 × 100|8%以上が目安
配当利回り:配当金 ÷ 株価 × 100|3%以上で高配当
📈 成長性・安全性を測る指標
EPS:純利益 ÷ 発行済株式数|推移の上昇が重要
自己資本比率:自己資本 ÷ 総資産 × 100|40%以上が健全
売上高成長率:前年比売上増加率|3〜5年の推移を確認
⚠️ 複数指標を組み合わせ、業種比較・決算書も必ずチェック
よくある質問(FAQ)
Q. PERとPBR、どちらを優先して見ればいいですか?
A. 目的によって異なります。利益に対する割安感を見たい場合はPER、資産に対する割安感を見たい場合はPBRが適しています。成長株にはPER、資産型(不動産・銀行)にはPBRが特に有効です。理想は両方を合わせて確認することです。
Q. ROEが高い企業は必ず良い企業ですか?
A. 必ずしもそうではありません。ROEは「純利益 ÷ 自己資本」で計算されるため、借入が多く自己資本が少ないと数値が高くなります。高ROEの場合は自己資本比率も合わせて確認し、財務の健全性を判断することが重要です。
Q. 初心者はまずどの指標から覚えるべきですか?
A. まず「PER・ROE・配当利回り」の3つから始めるのがおすすめです。PERで割安かどうか、ROEで経営効率、配当利回りで株主還元を確認できます。この3つを押さえるだけで、証券会社のサイトや投資情報の多くを読み解けるようになります。
📈 株式投資の基礎知識をもっと学ぼう
PER・ROEを活かした銘柄選び・高配当株の探し方など、投資判断に役立つ記事を多数公開しています!