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2026 EDITION | INVESTMENT STRATEGY
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S&P500「だけ」では、長期で続けられない人が一定数います。銘柄選択としては最強候補のひとつですが、暴落時に握り続けるための「報酬の見える化」が無く、心理が崩れて売却→積立停止に至るケースを多く見てきました。本記事では7年運用してたどり着いた1つの落とし穴と、その対処法を共有します。
米国大型500社・年率約10%
配当ゼロで「報酬の手応え」なし
機械的に積立できる性格
暴落で心理が乱れる人
新NISAが始まって以降、X や YouTube で「S&P500一本で十分」「もうこれでOK」という発信を多く見ます。実際、過去30年の年率リターンが約10%、米国経済の強さを背景にした分散度合いを考えれば、銘柄選択としては最強候補のひとつなのは事実です。
ただ、自分も2019年から3年間ほどS&P500一本派でやってきて、2022年の利上げ局面で初めて気づいた1つの落とし穴があります。今日はその話を共有します。
① S&P500が「最強」と言われる根拠
まず、S&P500の強さは確かに本物です。
| 指標 | 数値・特徴 |
|---|---|
| 過去30年の年率リターン | 約10%(配当込み) |
| 構成銘柄数 | 米国大型500社 |
| セクター分散 | 情報技術・金融・ヘルスケア等11セクター |
| 信託報酬(eMAXIS Slim) | 年0.0814%(業界最安水準) |
| 配当金 | ファンド内で再投資(受取なし) |
銘柄選びに迷う必要がなく、信託報酬が極小、過去のリターンも申し分ない。「とりあえずこれを買っておけば、大きく外れることは少ない」のがS&P500です。投資の答えとしては合理的です。
② 7年やって気づいた1つの落とし穴
合理的な銘柄選択にもかかわらず、S&P500「だけ」運用で続けられなくなる人がいます。原因は、「報酬の見える化」が無いことです。
S&P500ファンドの配当金はファンド内で自動再投資されるため、購入者の手元には入ってきません。複利を最大化する設計としては優秀ですが、毎日見るのは「含み益」または「含み損」だけになります。
気づき:暴落時、含み損だけが見える状態が続くと、「自分は何のために積立を続けているのか」が分からなくなる瞬間が来る。これが落とし穴。
2022年の利上げ局面、自分は当時 S&P500 一本でしたが、含み益が一気に減って含み損に転落した時、「配当も無いのに、なぜこの数字を見続けるのか」と感じました。淡々と積立を続けるのが正解と頭では分かっていても、心は乱れる。
同じ局面で、配当が定期的に入ってくる人はどう感じていたか。X で見た発信では「株価は下がっても、配当は普通に入ってきた。安心した」という声が多くありました。これは数字以上の効果を持っていると、その時に初めて気づきました。
③ 自分が高配当を混ぜた理由
2022年の体験を経て、2024年の新NISA開始タイミングで運用を切り替えました。S&P500に 楽天・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD) を混ぜる形に。月30万のうち10万を楽天SCHDに振り分けています。
切り替えてから2年経った今、感じているメリットは3つあります。
① 暴落時に握れる
配当が定期的に入るので、価格下落時も「動いている感覚」が残る。
② 続ける動機が増える
分配金の通知が来るたびに「やっててよかった」と思える。
③ 出口戦略が見える
将来は配当を生活費の足しに、成長エンジンを取り崩す形にできる。
S&P500 100%でも純粋なリターンは勝つ場面が多いです。ただ、「続けられるか」を加味すると、2銘柄ハイブリッドの方が結果的に勝つケースもあると感じています。
④ S&P500 1本派 vs 2本派の判定
✓ S&P500 1本派でOKな人
- ニュースを見ても感情が動かない
- 暴落時にむしろ買い増したくなる
- 口座をほぼ見ない(年1回確認)
- 純粋にリターン最大化が目的
- 分配金は不要、複利優先
✓ 2銘柄ハイブリッド派が向く人
- 暴落で焦った経験がある
- 定期的な「報酬の手応え」がほしい
- 口座をついチェックしてしまう
- FIRE達成後の取り崩しを意識
- 配当を生活費の足しにしたい
どちらが正解というわけではなく、性格と運用目的の問題です。自分の場合は後者だったので2銘柄に切り替えましたが、前者の人がそれを真似する必要はありません。
⑤ よくある質問
Q1. 楽天SCHDじゃなくVYMやJEPIではダメ?
VYM・JEPIは米国ETFなので、NISA成長枠で買う際にドル建ての為替手数料がかかります。投資信託である楽天SCHDなら円のまま積立でき、つみたて感覚で続けやすい。「初心者でも自動化しやすい」観点から選びました。
Q2. 高配当を混ぜると長期リターンは下がるのでは?
純粋な数値だけで見ると、過去のデータでは S&P500 100% の方が勝つことが多いのは事実です。ただし「続けられるか」「途中で売却しないか」を含めて評価すると、2銘柄ハイブリッドが勝つケースは少なくありません。リターンと継続性のバランスです。
Q3. オルカンとS&P500ならどっち?
オルカンの構成は60%以上が米国株なので、S&P500とほぼ同じ動きになります。米国一極集中のリスクが気になるならオルカン、米国経済を信じるならS&P500、という選び方で十分です。
Q4. 楽天SCHDは新しすぎて不安では?
楽天SCHDは2024年スタートのため運用実績は短いですが、トラッキング対象の本家SCHD(米国ETF)は2011年から続く実績豊富な銘柄です。ファンドの中身は実績あるSCHDをほぼそのまま再現する設計なので、長期投資の対象として十分機能します。
⑥ まとめ|「続けられる構造」を選ぶ
S&P500「だけ」が悪いわけではありません。むしろ、銘柄選択としては最強候補です。ただし、長期で続けるためには 「自分の性格に合った構造」 を選ぶ必要があります。
過去のリターンだけで決めると、暴落時に握れない構造になっている可能性があります。そのときに気づいても遅い。始める時に、続けられる設計をしておく のが、結局いちばん効きます。
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📅 RECORD
最終更新日:2026年5月8日
初稿公開日:2026年5月8日
📚 データ参照元
- 三菱UFJ国際投信「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」交付目論見書
- 楽天投信投資顧問「楽天・高配当株式・米国ファンド」交付目論見書
- S&P 500 Index 公式データ(過去リターン)
- 本記事公開時点の最新情報を基に作成
📝 編集ノート(運営者より)
本記事は、35歳メーカーシステムエンジニアで投資歴7年の運営者「まもる」が、自身の運用経験と公式データを基に編集しています。NISA満額(月30万円)を継続中で、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD)の2銘柄構成で長期投資を実践中です。記事内のすべての数字・データは、執筆時点の公式情報を確認のうえ掲載しています。事実誤りや疑問点に気づいた方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。








