JEPQは新NISAで買える?【2026年】買えない理由と代替案・JEPIとの違い

2026年7月16日更新

「利回り10%超・毎月分配のJEPQを新NISAで買いたい」と考えて調べている人は多いはずです。先に残念なお知らせですが、JEPQは新NISAでは買えません。この記事では、買えない理由と特定口座で買う場合の注意点、JEPIとの違い、そして「NISAでインカムが欲しい」場合の現実的な代替案までまとめて解説します。

この記事の結論

JEPQは新NISA(成長投資枠・つみたて投資枠とも)の対象外です(2026年7月時点)。投信版の「楽天・JEPQ」も毎月決算型のためNISAでは買えません。買うなら特定口座(分配金に約28%課税)。NISAの非課税でインカムを狙うなら、SCHD系投信(楽天SCHD・SBI・SCHD)やVYMなどの高配当ETFが現実的な代替になります。

JEPQとは?基本情報

JEPQ(JPモルガン・ナスダック米国株式・プレミアム・インカムETF)は、ナスダック100の主要銘柄に投資しながら、コール・オプションの売り(カバードコール戦略)でオプション・プレミアムを稼ぎ、毎月分配するETFです。2022年5月の設定から急速に残高を集め、アクティブETFとして世界最大級に成長しました。

項目内容(2026年7月・執筆時点)
運用会社JPモルガン・アセット・マネジメント
投資対象ナスダック100構成銘柄中心+コールオプションの売り
経費率年0.35%
分配毎月(分配利回りは直近およそ10%前後で変動)
設定2022年5月
新NISA対象外(買えない)

分配金の原資はオプション・プレミアムなので、金額は相場のボラティリティ(VIX)に連動して増減します。市場が荒れた月ほど分配が増え、凪の月は減る、という性質は覚えておきたいポイントです。実際、2026年6月の分配は前年同月を下回っており、「利回り10%が固定で続く」商品ではありません。

JEPQが新NISAで買えない理由

新NISAの成長投資枠には、金融庁が定めた除外要件があります。上場株式・ETFであっても、整理・監理銘柄、信託期間20年未満、毎月分配型、デリバティブ取引を用いた一定の商品――このいずれかに当てはまると対象外です。

JEPQはこのうち「毎月分配型」と「デリバティブ取引を用いた運用」の両方に該当します。カバードコール戦略はオプション(デリバティブ)の売りそのものなので、制度の趣旨である「長期・積立・分散に適した商品」から外れる、という整理です。姉妹ファンドのJEPI(S&P500版)も同じ理由で対象外です。

補足:投信版「楽天・JEPQ」もNISAでは買えません。2025年8月に設定された楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型/愛称:楽天・JEPQ)は、円建て・少額からJEPQに投資できる投信ですが、毎月決算型のためこちらもNISA対象外です。実質信託報酬は年0.658%程度と本家(0.35%)より高くなります。「投信ならNISAで買えるのでは」と期待して調べた人は注意してください。

それでも買うなら特定口座|税金の注意点

JEPQ自体は、SBI証券・楽天証券・マネックス証券など主要ネット証券の外国株口座(特定口座)で普通に購入できます。ただし課税面のハンデは小さくありません。

分配金には米国で10%が源泉徴収され、さらに国内で20.315%が課税されます。合計でおよそ28%が引かれた金額が手取りです(外国税額控除で一部取り戻せますが、確定申告が必要です)。毎月分配で税金を払い続ける構造は複利効率の面で不利で、このコストを織り込んでもなお「今の毎月キャッシュフロー」を優先したい人向けの商品と言えます。

確定申告での取り戻し方は株の確定申告のやり方(e-Tax・外国税額控除)で解説しています。

JEPIとの違い|どちらを選ぶ?

よく比較されるJEPI(JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF)との違いは、ベースとなる指数です。

項目JEPQJEPI
ベースナスダック100(ハイテク中心)S&P500の低ボラ銘柄中心
分配利回り(目安)約10%前後約8%前後
値動き大きい(ハイテク集中)比較的マイルド
経費率0.35%0.35%
新NISA対象外対象外

ざっくり言えば、分配もリスクも大きめに取りたいならJEPQ、値動きを抑えて安定した毎月分配が欲しいならJEPIです。ただしどちらもカバードコールの宿命として、株価上昇局面の値上がり益は上限が切られます。実際、直近1年のトータルリターンはJEPQの約25%に対して本家QQQは約34%と、上げ相場では素直に指数を買った方が伸びています。「分配を受け取る快適さ」と「トータルリターン」のトレードオフを理解した上で選ぶ商品です。

JEPIと増配型のSCHDの比較はJEPIとSCHDどっち?利回り・経費率・NISA対応を徹底比較にまとめています。

NISAでインカムが欲しい人の代替案

「非課税で分配金・配当を受け取りたい」なら、NISA成長投資枠で買える商品から選ぶのが合理的です。方向性は2つあります。

増配型で長く育てるなら、SCHD系の投資信託。本家SCHDは日本の証券会社で直接買えませんが、投信版の楽天SCHD(信託報酬0.1238%)やSBI・SCHD(0.1227%)が新NISA成長投資枠に対応しています。利回りは3%台とJEPQより低いものの、増配と株価成長で「将来の分配」を育てるタイプで、非課税と好相性です。私自身もNISA成長投資枠で楽天SCHDを毎月積み立てています。詳しくは楽天SCHD徹底解説へ。

ETFの分配金を直接受け取りたいなら、VYM・HDV・SPYD。定番の米国高配当ETFはいずれもNISA成長投資枠の対象です。銘柄の選び方は高配当ETFおすすめ比較(VYM・HDV・SPYD)で解説しています。分配月をずらして毎月受け取りに近づける組み方は米国ETFで毎月分配金をもらう方法が参考になります。

役割分担という考え方:JEPQを完全に諦める必要はありません。「NISA枠はSCHD系投信や高配当ETFで非課税の土台を作り、余力があれば特定口座で少額のJEPQを毎月キャッシュフロー用に持つ」という役割分担は、制度の制約の中では合理的な組み方です。

よくある質問

Q. 今後JEPQが新NISAの対象になる可能性は?

毎月分配型とデリバティブ運用の除外は制度設計の根幹に関わるため、短期での変更は考えにくいです。制度改正があれば当サイトでも追記します。

Q. 楽天・JEPQ(投信版)と本家JEPQはどちらがいい?

コスト重視・ドル建てでよければ本家(経費率0.35%)、円建て・少額積立・為替手続き不要を優先するなら投信版(実質0.658%程度)です。どちらもNISA対象外である点は同じです。

Q. JEPQの分配金はいつもらえる?

毎月です。権利落ち・支払いのスケジュールは月ごとに公表されます。米国株の配当スケジュール全般は米国株の配当はいつもらえる?を参照してください。

まとめ

この記事のポイント

JEPQは毎月分配型かつデリバティブ運用のため新NISA対象外(投信版の楽天・JEPQも同様)。買うなら特定口座で、分配金には合計約28%の課税。非課税でインカムを狙うならSCHD系投信(楽天SCHD・SBI・SCHD)やVYM・HDV・SPYDが現実的な代替です。NISA枠は非課税の土台づくりに使い、JEPQは特定口座の「毎月キャッシュフロー担当」として少額で持つのが制度と付き合う現実解です。

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この記事について

最終更新日:2026年7月16日/初稿公開日:2026年7月16日

参照元:金融庁「新しいNISA」、JPモルガン・アセット・マネジメント、楽天投信投資顧問・各証券会社の公式サイト。数字・制度は執筆時点の公式情報を確認のうえ掲載しています。

筆者は35歳メーカーシステムエンジニアで投資歴7年の「まもる」。NISA満額(月30万円)を継続中で、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD)の2銘柄で長期投資を実践しています。誤りに気づいた方はお問い合わせフォームからご連絡ください。

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘を目的とするものではありません。投資は元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。