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2026年8月22日更新
米国の配当ETFを調べると、必ず候補に挙がるのがDGRO(iシェアーズ・コア配当成長ETF)とSCHD(シュワブ・米国配当株式ETF)です。どちらも「配当」がテーマの超人気ETFですが、指数の選び方がまったく違うため、性格は別物。しかも日本からは「本家をそのまま買えない」という共通の落とし穴があります。この記事では2026年8月時点の公式データで両者を比較し、日本からの現実的な買い方まで整理します。
この記事の結論
いまの配当利回り(3%台)と減配への耐性を重視するならSCHD、増配の勢いと値上がりのバランス・幅広い分散を取るならDGROです。30日SEC利回りはSCHDが3.13%、DGROが1.97%(2026年7〜8月時点)。ただし本家のDGROもSCHDも、SBI証券・楽天証券など国内の主要ネット証券では買えません。DGROは東証版の「iシェアーズ 米国連続増配株ETF(2014)」、SCHDは投資信託版(SBI・SCHD/楽天SCHD)で代替でき、いずれもNISA成長投資枠の対象です。
① DGROとSCHDの基本データを比較
まず両ETFのスペックを並べます。数値は各運用会社の公式サイト(2026年6〜8月時点)のものです。
| 項目 | DGRO | SCHD |
|---|---|---|
| 名称 | iシェアーズ・コア配当成長ETF | シュワブ・米国配当株式ETF |
| 運用会社 | ブラックロック | シュワブ |
| 連動指数 | Morningstar米国配当成長指数 | ダウ・ジョーンズ米国配当100指数 |
| 経費率 | 0.08% | 0.06% |
| 30日SEC利回り | 1.97%(2026年7月末) | 3.13%(2026年8月19日) |
| 銘柄数 | 約390 | 約100 |
| 純資産総額 | 約435億ドル | 約1,115億ドル |
| 設定日 | 2014年6月 | 2011年10月 |
| 分配 | 年4回(四半期) | 年4回(四半期) |
| 10年リターン(年率) | 13.4%(2026年6月末) | 12.4%(2026年6月末) |
出所:iShares・Schwab Asset Management公式サイト。10年リターンは基準価額ベースの年率トータルリターン。
② 連動指数の「銘柄の選び方」がまったく違う
経費率や利回りより本質的な違いが、指数の設計思想です。
DGRO:増配の持続力で広く選ぶ
DGROが連動するMorningstar米国配当成長指数は、5年以上の連続増配を続け、配当性向が75%未満(利益に対して配当が無理のない水準)の企業を選びます。さらに利回りが市場最上位10%の銘柄は除外。「高利回りだが減配リスクが高い株」を避け、これから配当を伸ばす余力のある企業を約390銘柄と幅広く組み入れる設計です。マイクロソフトやアップル、ブロードコムのような「利回りはまだ低いが増配を続ける成長企業」が入るのはこのためです。
SCHD:利回りと財務の質で100銘柄に厳選
SCHDが連動するダウ・ジョーンズ米国配当100指数は、10年以上連続で配当を支払う企業を母集団に、キャッシュフロー対負債・ROE・配当利回り・5年配当成長率の4指標の複合スコアで上位100銘柄だけを選びます。高利回りかつ財務が健全な企業への厳選投資で、これが「減配に強い」と言われる理由です。
上位構成銘柄を見ると性格の違いが一目瞭然
| 順位 | DGRO | SCHD |
|---|---|---|
| 1位 | マイクロソフト(3.4%) | アボット・ラボラトリーズ(4.8%) |
| 2位 | JPモルガン・チェース(3.2%) | アムジェン(4.6%) |
| 3位 | ジョンソン&ジョンソン(3.1%) | メルク(4.4%) |
| 4位 | アッヴィ(2.9%) | コカ・コーラ(4.2%) |
| 5位 | エクソンモービル(2.9%) | ホーム・デポ(4.0%) |
| 上位10銘柄比率 | 約27% | 約41% |
2026年8月中旬時点の構成比率。保有銘柄は定期的に入れ替わります。
DGROはハイテク・金融を含めて薄く広く(金融約21%・ヘルスケア約19%・情報技術約16%)、SCHDはヘルスケア・生活必需品・エネルギーの伝統的な高配当セクターに厚く配分されています。DGROは「配当も出る全体市場に近いETF」、SCHDは「高配当株ファンド」と考えると分かりやすいでしょう。
③ 利回り・増配・リターンの違い
直近の30日SEC利回り(経費控除後の実力値に近い指標)はこの通り、SCHDが1.6倍ほど高い水準です。
3.13%
1.97%
一方、過去10年の年率トータルリターンはDGRO 13.4%、SCHD 12.4%(いずれも2026年6月末時点)と、値上がりを含めた総合成績はDGROがやや優勢でした。増配を続ける成長株を取り込む分、株価の伸びで差がついた形です。ただしこれは過去の結果であり、将来も同じ順位になる保証はありません。
分配金はどちらも長期では増加傾向が続いてきました。設計上は、DGROが「増配銘柄を広く持って分配金の成長を狙う」タイプ、SCHDが「毎年の指数入替で利回り水準を保つ」タイプです。PERはDGROが約23倍、SCHDが約18倍(2026年8月時点)と、SCHDのほうが割安な銘柄群で構成されています。
④ 日本からの買い方|本家はどちらも主要ネット証券で買えない
ここが競合記事であまり語られないポイントです。本家DGROも本家SCHDも、SBI証券・楽天証券・マネックス証券の米国株取扱リストにはありません(2026年8月時点。DGROはサクソバンク証券など一部でのみ取扱)。日本からは「日本版」で買うのが現実解です。
| 買いたいETF | 日本での代替商品 | コスト(税込) |
|---|---|---|
| DGRO | iシェアーズ 米国連続増配株ETF(東証:2014) | 信託報酬 年0.121%程度 |
| SCHD | SBI・S・米国高配当株式ファンド(SBI・SCHD) | 実質 年0.1227%程度 |
| SCHD | 楽天・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD) | 信託報酬 年0.12%程度 |
DGROは東証版「2014」で買う
東証上場のiシェアーズ 米国連続増配株ETF(証券コード2014)は、DGROと同じMorningstar米国配当成長指数(税引後配当込み・円建て)に連動する円建てETFです。SBI証券・楽天証券・マネックス証券など国内証券で日本株と同じように売買でき、NISA成長投資枠の対象。取引単位は10口で、2026年8月時点の株価なら約3,200円から買えます。分配は年4回(2・5・8・11月)。
注意点は2つ。連動指数が「税引後配当込み」型のため直近12ヶ月の分配金利回りは約1.5%と本家の数字より低めに見えること、そして2024年1月設定で純資産が約100億円とまだ小さいことです。中身は本家DGROと同じ約390銘柄への分散なので、長期の増配成長を円建てで取りに行く商品と割り切りましょう。
SCHDは投資信託版(SBI・SCHD/楽天SCHD)で買う
SCHDは本家ETFの取扱こそありませんが、SCHDに投資する投資信託が2本あります。SBI・SCHD(実質コスト約0.1227%)と「楽天SCHD」こと楽天・高配当株式・米国ファンド(信託報酬0.12%程度)で、どちらも年4回分配・100円から積立可能・NISA成長投資枠対応。2本の違いはSBI SCHDと楽天SCHDの徹底比較で詳しく解説しています。
東証2014もSBI・SCHDも1つの口座で揃えられるのはSBI証券です。口座をまだ持っていない人はここから始めるのが早いでしょう。
⑤ どっちを選ぶ?タイプ別の結論
- いま受け取る配当を厚くしたい:SCHD(SBI・SCHD/楽天SCHD)。利回り3%台と減配耐性を重視する人向け。
- 20〜30年かけて増配と値上がりを両取りしたい:DGRO(東証2014)。利回りは低めでも、増配企業390銘柄への分散で配当の成長を狙う。
- 迷ったら併用もあり:上位銘柄の重複は一部(P&G・メルク・ホーム・デポなど)にとどまり、ハイテク寄りのDGROと高配当セクター寄りのSCHDは補完関係にあります。
なお筆者自身は、NISA成長投資枠で楽天SCHD(楽天・高配当株式・米国ファンド)を月10万円積み立てています。「分配金が欲しいが個別株の管理はしたくない」人には、投信版SCHDの手軽さはよくできていると感じます。
⑥ よくある質問
Q. DGROはSBI証券や楽天証券で買えますか?
本家DGRO(米国上場)は取扱がありません。同じ指数に連動する東証版「iシェアーズ 米国連続増配株ETF(2014)」なら、SBI証券・楽天証券・マネックス証券などで日本株と同様に購入できます。
Q. NISA成長投資枠で買えるのはどちら?
東証2014(DGRO日本版)、SBI・SCHD、楽天SCHDのいずれも成長投資枠の対象です。本家ETFを海外口座等で買う場合はNISAは使えません。
Q. 利回りが高いのはどっち?
SCHDです。30日SEC利回りはSCHD 3.13%に対しDGRO 1.97%(2026年7〜8月時点)。ただし過去10年の年率トータルリターンはDGROが13.4%とやや上回ります。
Q. 分配金はいつもらえますか?
どちらも年4回です。東証2014は2・5・8・11月決算、SBI・SCHDは3・6・9・12月、楽天SCHDは2・5・8・11月。投信版SCHDの分配スケジュールはSCHDの分配金はいつ・いくら?で詳しく解説しています。
⑦ まとめ
この記事のポイント
DGROは「増配の持続力で約390銘柄に広く分散」、SCHDは「利回りと財務の質で100銘柄に厳選」。利回りならSCHD(3.13%)、10年リターンならDGRO(年率13.4%)に軍配です。日本からは本家を直接買えないため、DGROは東証2014、SCHDはSBI・SCHDか楽天SCHDで。どれもNISA成長投資枠で買えます。数値は2026年8月時点のものなので、購入前に最新の公式データを確認してください。
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この記事について
最終更新日:2026年8月22日/初稿公開日:2026年8月22日
参照元:iShares(ブラックロック)・Schwab Asset Management・ブラックロック・ジャパン各公式サイト、金融庁「新しいNISA」。数字・制度は執筆時点の公式情報を確認のうえ掲載しています。
筆者は35歳メーカーシステムエンジニアで投資歴7年の「まもる」。NISA満額(月30万円)を継続中で、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と楽天・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD)の2銘柄で長期投資を実践しています。誤りに気づいた方はお問い合わせフォームからご連絡ください。
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘を目的とするものではありません。投資は元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。








